国際ロータリー第2580地区 東京武蔵野中央ロータリークラブ 今週の卓話

「補助犬と東京2020オリパラ大会に向けての取り組み」(2019/2/7)

「補助犬と東京2020オリパラ大会に向けての取り組み」(2019/2/7)
日本補助犬協会代表理事 朴 善子さん(紹介 上山昭治会員)

 

日本補助犬協会は、身体障害者補助犬法の施行を機に設立された、日本で唯一、3種類の補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)を育成・認定する公益法人です。

2002年、補助犬について包括的に法制化した「身体障害者補助犬法」が施行されました。公共交通機関や不特定多数の人が利用する民間施設に、障がい者が同伴する補助犬の利用を拒んではならないと規定しています。

2017年、タクシー運転手が盲導犬を連れた視覚障がい者の乗車を拒否したなどとしてタクシー会社に初の行政処分が下されました。乗車拒否した理由は、「過去に盲導犬の乗車により車内が汚れた経験から」でした。

「身体障害者補助犬法」が施行される前までは、盲導犬の受け入れは利用者に対するサービスの一環でした。当時、厚生労働省や国土交通省から「盲導犬はペットではないので受け入れ推進をお願いする」といった趣旨の通達が出されました。それを受け、多くの事業者が「好意で」盲導犬を条件付きで受け入れていたのでした。その条件とは、「盲導犬が周りのお客様にはご迷惑をかけない」というものでした。このような経緯から、長年盲導犬ユーザーは、犬の抜け毛を少しでも予防しようと盲導犬にフルコートと呼ばれる体を覆う服を着用させ、道路を汚さないように犬のおしりに袋を付けて排泄させるなどの努力を続けてきました。このように、補助犬の受け入れが条件付きの好意に基づくものであれば、前述のタクシー会社が判断したように、盲導犬の乗車を迷惑だと感じれば乗車を拒否しても良いことになります。

しかしながら、「身体障害者補助犬法」および「身体障害者差別解消法」が施行された現在、補助犬ユーザーもその他の人々と変わりなく、タクシーに乗車することは当然の権利です。補助犬ユーザーは補助犬の清潔を保つ義務がありますが、犬である以上、乗車すれば注意をしても毛が落ちることもあるし、雨の日は足元が濡れることもあります。これは補助犬に限ったことではありません。少しのご迷惑は「お互いさま」の事として、社会に受け入れていただく事が肝要だと思います。 

東京大会開催まで、あと1年半となりました。東京大会のレガシーすなわち遺産として、世界最高水準の共生社会を構築しようという国家的プロジェクトが現在進行しております。このプロジェクトの指針となるのが、内閣官房オリ・パラ推進本部、学会、経済界、そして各障害者団体が集結して策定し、平成29年2月にUD2020関係閣僚会議にて決定されました「ユニバーサルデザイン2020行動計画」です。

この「行動計画」では、学習指導要領の改訂などを通じて「心のバリアフリー」を学校教育に取り入れると共に、企業に対して「心のバリアフリー」社員教育や研修をぜひ実施していただきたいとしています。また、この「心のバリアフリー研修」では、障害当事者の方を講師あるいはアドバイザーのような形で参加していただき、受講者が障害当事者とのコミュニケーションをとりながら、より「心のバリアフリー」への理解を深めていただく形式をとることを推奨しています。

日本補助犬協会は、ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議「心のバリアフリー」分科会及び「UD2020評価会議」の委員を輩出した団体として、「心のバリアフリー」を皆様に広げることを使命と考え、この「心のバリアフリー検定」を開催することといたしました。私共の「心のバリアフリー検定」では「行動計画」に基づいた研修プログラムの内容をカバーしておりますことはもちろん、他の「心のバリアフリーセミナー」ではどうしても忘れられがちな、身体障害者補助犬に関することも網羅しています。

 

 

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