国際ロータリー第2580地区 東京武蔵野中央ロータリークラブ 今週の卓話

「子供たちにポリオのない世界を」(2015/1/22)

「子供たちにポリオのない世界を」(2015/1/22)
地区ロータリー財団委員会ポリオプラス委員長 小林 力さん
(紹介 北 滋会員)




1.ロータリーの取り組みと現在までの進展
 1979年にロータリーはフィリピンの600万人の児童にポリオの予防接種を行い、初めてポリオ撲滅のプロジェクトに携わりました。その後、1985年には「ポリオ・プラス・プログラム」を立ち上げましたが、その当時ポリオは125か国以上の国に常在し、毎日約1,000人(年間35万人)以上の人々の生命や手足の自由を奪っていました。そこでロータリーは世界中の子供に予防接種を行うため、今日まで約120万人のロータリアンの力を結集し、また他のパートナー組織とも協力してポリオ撲滅活動に取り組んできました。その結果、ポリオ発症数は1985年の35万件に対し、昨年2014年は僅か333件(12/16現在)で99%以上減らすことができました。またポリオ常在国も昨年1月にインドが常在国から外れたため、パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアの3か国のみとなっています。私たちは、あと少しでポリオを撲滅できるところまできており「残り1%の闘い」となっています。1988年に、ロータリーは世界保健機関(WHO)、ユニセフ、米国疾病対策センター(CDC)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などと協力し、世界規模で「ポリオ撲滅推進計画(GPEI)」を立ち上げ取り組んでいます。

2.今後の課題
 ポリオ撲滅計画は大きく前進してきましたが、まだ世界からポリオが根絶されたわけではありません。ポリオは常在国から渡航者などにより他の国へと流入する危険があるため、発症が1件でも確認されれば世界中の子供たちが感染の脅威にさらされていることになります。昨年(2014年)5月に世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を出しました。「ポリオの感染がイラクなど10か国に拡大し、今歯止めをかけなければ再び世界中を襲いかねない」というものです。またこの緊急事態宣言の中には「パキスタンでは予防接種のスタッフがイスラム武装勢力から迫害を受ける事件が起こり、予防接種を拒否する動きすらある」ということも指摘されており、政治問題がこの善行を妨げているとも考えられています。

3.ポリオのない世界を

 2013年5月に世界各国の保健相が一堂に会して、新たに2013縲怩P8年の「世界ポリオ撲滅・エンドゲーム戦略計画」を立ち上げました。この計画の主な内容は「2億5千万人の子供たちに予防接種を行なってポリオの感染を防ぎ、2018年にはポリオ撲滅宣言をする」というものです。またこの計画には同時に、ポリオ撲滅後に世界中の子供たちの健康問題に取り組むための枠組みが盛り込まれています。
 これはポリオ撲滅推進計画の最後の計画になるもので、この計画の実施には55億ドルの資金が必要とされます。現在、各国政府などからの資金援助の誓約があり、約50億ドルは確保されていますが、残るあと約5億ドルの資金が不足しています。ポリオ撲滅活動においてロータリーと共に資金面での大きな役割を担っているビル・ゲイツ財団は、2013縲怩Q018年に更に大きな資金援助の仕組みを作りました。これはポリオ撲滅に対してロータリーが拠出した資金に対し、ビル・ゲイツ財団がその2倍の額を上乗せするというもので、寄付の効果が3倍になるというものです。また、ロータリーの上乗せの仕組みとして、一つの地区がポリオ撲滅活動に地区財団活動資金(DDF)を寄贈すると、国際財団活動資金(WF)から50%の上乗せがされるという仕組みがあります。この場合はビル・ゲイツ財団の上乗せを含めると、地区が出した金額の4.5倍がポリオに寄贈されることになります。
 「ポリオ撲滅は不可能だ」という方もたくさんおります。しかし、ロータリーとそのパートナー組織の熱意と粘り強い活動で「あと少し」のところまで来ています。ロータリーが世界の子供たちに約束した「ポリオのない世界」を実現するまで、皆様の更なるご協力をお願いいたします。

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